15日目:どう見ても絶対安静

精巣がん闘病記

一睡もできないまま朝を迎えました。

高位精巣摘除術により右側の睾丸を摘出したので、
右側の鼠径部に手術痕があり、そこからドレナージの管が出ています。

左手の甲には点滴が繋がれ、何らかの液体袋が吊り下げられてポタポタいっています。

尿道にはカテーテルが繋がれて左側の容器につながっているようです。

これでは全く身動きがとれない…
食事を取れるのはいつになるだろう…
これだけ断食してたらめっちゃ痩せられるのでは…

ずっと食事ができていないので嗅覚が異様に研ぎ澄まされていたのか、
隣近所に配膳される食事の匂いにお腹が鳴ります。
手術直後なのになんて現金な内臓だこと。

およそ1時間サイクルで、医師や看護師が状態を見に来るサイクルが続きました。
問題なければ、明日には尿道カテーテルが取れるようです。

このような事態は想定通りだったので、
入院前にiPadへAmazon Prime Videoの動画をたんまりダウンロードしておきました。

映画を少し見ては眠気に襲われて眠り、
痛みで目が覚めては映画を見て眠気を誘い…
ただただ早く明日になることを祈るばかりでした。

夜中に目が覚めました。
点滴の液体袋を看護師さんが替える作業をされていました。
起こしたと思わせると申し訳なかったので、作業が終わるまで目を閉じていました。

目が覚めてしまったので、どうにも眠れなくなってしまいました。
ふと点滴にに目をやると、点滴袋から降りてきている管の中に水疱がいくつも見え、
その水疱が徐々に、徐々に身体の方に向かってきます。

え、空気めっちゃ入ってる…
何かで見たことある…!空気が血管に入ると死ぬって!
ヤバいヤバいヤバいヤバい…!

ナースコールを押すべきか…
いやまさかそんなミスをするわけがないし、
腕の近くのこのよく分からない機構で空気が抜けるはず…
でも、もし抜けなかったら…?ここで終了?????

うわああぁぁぁ、これはアカン気がする。
ワイの中の神様がこれはアカンでって言ってる気がする。
 

そうや!デコピンや!
水疱デコピンしたら砕けて上に上がるんとちゃうか?

デコピン成功や!
砕けて上にあがっていったで!
でもちょっと待ち、これ、朝までデコピンし続けるん…..?

って!砕けた水疱が上で大きな塊になってるうううう!
これはアカン!これ入ったらアカンやつ!

と、ここで冷静になります。
もし何ともないことでナースコールを押してしまったら、
うざい患者認定されてしまうかもしれない。こんなときは…Google先生だ!

どんどん下ってくる水疱をデコピンで弾いて崩壊させて自身を延命させながら、
持たせてもらっていたiPhoneで検索を行います。

マウスなら空気を少しいれれば死に至りますが、
人体の場合は10mL程度であれば問題ありません。


ズコーッと心の中で転けておきました。身動き取れないので。
いらぬ心配をしてしまいました。それにしてもナースコール押さなくてよかった…

勝手に死の淵だと思い込んで脳みそをフル回転させたからか、
急激に眠気が襲ってきます。

そんなこんなで手術の翌日は終わります。
(死んでいないので、人体実験の結果、やはり気泡くらいではなんともないようです)

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