手術室の予定が空き次第、緊急手術となることになりました。
それまでは絶食ですので、昨晩から何もずっと食べられない状態です。
入院手続きを済ませ、手術の同意書を記入し、いつでもバッチコイです。
このとき世はコロナ禍の真っ只中。
COVID-19の検査も行い、結果が判明するまでは強制的に個室入院となりました。
希望しての個室ではないのでこの時点では差額ベッド代は発生しません。
ただ、どちらにせよ個室はお願いしようとは思ってはいましたので、
いずれ伝えようと考えていました。
そんなに簡単に手術の枠が空くとは思えなかったので、
持ってきた医療保険の手続き書類や、仕事用のPC等を配置していきます。
手術後に自由に動けるとは限らないので。
そして、待つことなんと6時間…

お待たせしました!
17時から手術室おさえられたので、手術になります。
お手洗いは済ませておいてくださいね~。
手術時間は2時間程度と聞かされていたので、終了は19時を過ぎるはずです。
医師や看護師の皆様に残業していただいて手術していただけることになりました。
本当にありがたい話です。
映画とかドラマだと、ストレッチャーに乗せられて手術室に行きながら、
家族から「大丈夫だよ!大丈夫だからね!」等と手を握られるシーンのはずですが、
実際には手術が行われる建物、手術部のエリア、手術室の中まで歩いていきました。
何なら手術台にも、よっこらせって自分で上らされました。
高位精巣摘除術という手術になるそうです。
まずは麻酔です。
背中から脊髄に麻酔を入れて下半身の感覚を麻痺させるとのこと。
麻酔をするための麻酔を皮膚下に何本か刺されます。
親知らずの歯を抜く時のような手順です。
その後、脊髄を探って麻酔を注入するようなのですが、そこからが地獄でした。

あれ、見つからない…どこだろう…ここ?
あれ、おかしい…

痛いぃぃ
聞こえてる…聞こえてるからやめて…
不安になるからせめて黙ってやって…

届かないな…
こっちかな…

いま動いたら殺される…
この若い麻酔科医に殺される…

もうちょっとこっちから刺してみようか

こっちですか、こうですか、こんなかんじですか

大学病院だし、育成のためには仕方ないけど、
いい加減、先輩らしき人に変わってくれぇぇぇぇぇぇぇ…
「痛かったら言ってくださいね」って言われてたので、痛い痛い言い続けてました。
おそらくは麻酔のための麻酔を追加してくれていたのだとは思うのですが、
骨髄をブスブス何度も刺されるのは良い気がしません…
途中からは私も泣きが入りながら、というか実際に泣いてた気がします。
担当看護師さんに良い子良い子って擦られながら、下半身の麻酔が効いてきました。
上半身は自由に動く状態で、でも固定の姿勢。
真っ裸になっているので寒いはずなのに寒さは感じず、でも身体はガクガクします。
タスケテェ…って呟いていたので、意識レベルを低くする別の麻酔?を入れてもらい、
ほぼ手術中の意識はありませんでした。
気がつけば手術が終了していました。
下半身の感覚はないので終わったのかどうかも分かりません。
視界に入った時計によると予定通り2時間ほど経過しているようです。
歩けるわけもなく、車椅子にも乗れるわけもないので、
ストレッチャーで病棟まで戻ります。
天井がスィーって動いていく感覚、初めての感覚ですね。
どうやらストレッチャーではなくベッドで運ばれていたようで、
そのまま動くパラマウントベッドが病室にインし、
おやすみなさいとなりました。
ところがおやすみなさいできず、本当の悪夢はここから始まるのでした…
14日目③:痛みで眠れない夜編に続きます。
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